ROKUGO MAGAZINE
六郷BASEでは、入居者が自身のスキル・ノウハウをお互いにシェアする機会を作っています。
講師は株式会社ライトイヤーの松坂さん。
普段はプロモーションの専門家として、記者発表会、PRイベント、オンライン配信、学会、表彰式の演出など企業のセールスプロモーションに関係することを幅広く手掛けています。
今回は同じく六郷BASEにする株式会社トラムワークスの桜田さんが2024年1月に新発売した路面電車運転ゲーム「TRAMCITY HAKODATE」を素材に、公開相談形式でプロモーションの基本的な考え方、進め方についてお話しいただきました。
松坂さん「PRって何の略か知っていますか?」
「え?プロモーションの略じゃないの?」「プロモ・・・Rって何?」とざわつく参加者たち。よく耳にしている言葉ではあるけれど、実は知らなかったという事実に開幕早々気付かされました。
松坂さん「PRというのはパブリックリレーションズの略。つまり外へ広く周知、広報活動をすることを指す言葉なんです。
対してプロモーションとは、広告宣伝、広報、人的販売、SNSなど販売促進のための宣伝活動全般を指す言葉。PRはプロモーションの一部なんです。」
プロモーションの基本は「だれが」「なぜ」「なにを」「いつ」「どこで」「どのように」「いくらで」をきちんと整理して、適切な手法を考えていくことです。
桜田さんのTRAMCITY HAKODATEに対する熱い想い、こだわりを真剣に聞きながら、5W1Hに沿って、行ったり戻ったりしながら松坂さんの感性に沿って質問がされていきます。
その中で
「現段階のプロモーションの目的はトレインシミュレーターをやり込んでいるコアなファンを増やす事」
「広く浅く周知する必要はなく、ターゲットと深い対話が必要」
「こだわりを体感してほしい」
などキーワードが整理されて行きます。
「実際の運転士が本当は五感で感じていることを、プレイヤーが視覚聴覚で感じられるようになる”感覚のインターフェース”を作りたい」
というキラーワードまで出てきました。
桜田さんへの質問を受け、松坂さんが最終的に提案したプロモーションは展示会出展。
それも様々な人が来場するものではなく、鉄道模型フェアなどターゲットを絞りに絞ったニッチ展示会がおすすめとのこと!
松坂さん「とにかくコアなファンにヒアリング、コミュニケーションをとってコミュニティを作ることが大事。そのために臨場感のあるブース作りをしていきます。パネルの配置を工夫したり、名刺代わりのショップカードを作ったりすることも効果的ですね。
さらにKPIをきちんと設定することも大事です。今回のケースで言うと、売上高ではなく、フィードバックをくれるコアなファンを〇人見つけることがKPIになってきます。
プロモーションが成功だったか、失敗だったか正しく検証するためにも、目標、内容、ゴールをぶれさせないようにしましょう。」
その後の参加者との質疑応答では、プロモーションにかかる実際の費用感など具体的な質問が飛び交い、実際に相談した桜田さんだけでなく、参加者の皆さんも自分ならどうするかを実践的に考えられたセミナーとなりました。
講師の松坂さん、題材を提供していただいた桜田さん、ありがとうございました!