六郷BASE

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ROKUGO BASE Magazine

【イベントレポート】大田区の町工場×女子美術大学 プロジェクト発表会を行いました

REPORT
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2023年10月24日、「大田区の町工場×女子美術大学 町工場キャラクター・コンテンツ創出プロジェクト発表会」が六郷 BASE にて行われました。

本イベントは、日本の産業を支える町工場で製作される様々な部品を、女子美術大学の学生たちがリデザインするプロジェクトの発表会です。部品を擬人化・キャラクター化させ物語を作り、まんが・絵本・アニメーション・ゲームなどに展開するプランを発表いただきました。
会場には大田区の町工場はもちろん、お隣川崎市の町工場の方も多くお越しいただき、熱気あふれる会となりました!

町工場×女子美術大学、なぜコラボレーションに?

このプロジェクトのきっかけを作ったのは、株式会社善大工業の福富善大社長。

「町工場には課題が二つあります。一つは、町工場で働く人は町工場の可能性や魅力が見えにくく伝えにくくなっていること。町工場の可能性・魅力が見えていたとしても、それをどのように外部に発信すれば良いかもわかりません。そしてもう一つは、町工場のことが若い世代にあまり知られていないこと。この二つの課題をどうすれば解決に持っていけるか考えていました。」

福富社長のご家族に女子美術大学とのつながりがあり、課題について相談したところ、女子美術大学の内山教授を紹介してもらいました。その後打合せを重ね「町工場をモチーフにしたキャラクター・コンテンツを学生がつくったらどうでしょうか」と提案して頂きました。
そして、女子美術大学アート・デザイン表現学科メディア表現領域とヒーリング表現領域の学生とのコラボレーションが決まったのです。

学生は町工場の見学、ヒアリングを経て、自分の中での「町工場」を創出します。
町工場の魅力をぎゅっと詰めたユニークな創出作品を発表いただきました。

町工場が驚きを隠せない!学生のプロ並みの仕事

作品は全部で 15 個。今回はそのうちの6つを学生自ら発表いただきました

「擬人化はバランスが難しいです。“部品っぽさ”を表現することに苦労しました。」
「部品の特徴を活かしたデザインになるように心がけました」など、
苦労したことや工夫したことも教えてくれました。

学生の発表を聞いていた町工場の方々は
「町工場のあの部品がこんなイケメンになるとは!」
「あの技術が、そんな切ない恋話に……!」
「町工場がこういうゲームになるとは思いもしなかった!」
と、学生の作品に驚きを隠せない様子でした。

残念ながら、このレポートでは学生の作品を掲載できませんが、非常にクオリティの高い作品ばかりでした。

改めて気づく、自分たちの町工場の魅力

「自分たちがつくっている部品や技術が、こんな魅力的なものになるとは思いませんでした。うちの社員にも見てほしかったです。感動しました。」

「みなさんプロかと思いました。町工場の部品や技術をよく理解して創っていただいたと思っています。素晴らしいです。」

町工場のみなさんは、学生の作品や熱意あるプレゼンテーションで、自らがつくっている部品に対する魅力を改めて感じていらっしゃいました。

発表の後の交流展示会も大盛況!

「うちの工場でも作ってほしい、ぜひうちの工場にも来てくださいよ!」
と、学生をスカウトする方や

「この話はどうやって思いついたんですか?」「最終話はどうなるんですか?」
と学生に質問をする方、

じっくりと作品を眺める方など

学生の作品に心ときめいた様子でした。

町工場部品リデザイン、どうでした?

町工場のみなさんに非常に喜んでもらえた学生のみなさん。
「とても緊張しましたが、発表で笑ってくれた方がいて嬉しかったです。」
「町工場のことを全然知らなかったのですが、今回の取り組みはとても学びになりました」
「創出した作品が今までで一番気に入っています」と、
緊張疲れの中にもやり切った笑顔が見られました。

町工場の方には部品の新しい魅せ方が、学生には「町工場の魅力と可能性」が見えたこのプ
ログラム。
この発表会で得たものは大きかったのではないでしょうか。
今後も六郷 BASE では町工場と大学のような産学連携のハブ機能として活動したいと考えています。