六郷BASE

大田区南六郷創業支援施設

ROKUGO BASE Magazine

六郷BASE 5周年記念イベント 起業家の挑戦と大田区のこれから

2026.11.02 REPORT
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2026年10月1日(木)、六郷BASEは開設5周年を迎えました。
これを記念し、「六郷BASE 5周年記念イベント 起業家の挑戦と大田区のこれから」を開催しました。
当日は、これから起業を目指す方や六郷BASEの入居者、大田区関係者など、70名以上が参加。
さまざまな立場の方々が交流する、5周年にふさわしい一日となりました。

ご挨拶

はじめに、六郷BASEを所管している大田区 産業経済部 高齋 産業振興担当課長と、六郷BASEの運営を受託している株式会社ツクリエ 代表取締役 鈴木よりご挨拶申し上げました。

大田区 産業経済部 産業振興担当課長 高齋 正樹

高齋課長は、この5年間で新たな事業の立ち上げや技術・製品開発、大田区の町工場と連携したものづくりなど、さまざまな挑戦や出会いが生まれてきたことを紹介。
区内唯一の公設インキュベーション施設である六郷BASEについて、単なる創業者向けの施設ではなく、大田区が培ってきたものづくり技術と、新しい技術やアイデアを持つ人々が交わる拠点だと語ります。
さらに、入居者に限らず、イベントや交流を通じても新たな仕事やつながりが生まれていることに触れ、今後も区として創業や新たな挑戦を応援していく考えを示しました。
5周年を新たなスタートに、ここで生まれる挑戦や出会いが大田区の産業と地域の新たな力になってほしいという期待の言葉で、挨拶は締めくくられました。

株式会社ツクリエ 代表取締役 鈴木 英樹

鈴木からは、六郷BASEのこれまでの取り組みについてお話ししました。
開設当初から重視してきたのは、起業家の発掘・支援に加え、区内中小企業との交流です。日常的なコミュニケーションを通じて人と人をつなぐ「コミュニティマネージャー」を配置するなど、入居者とともに施設づくりを進めてきました。
施設を卒業した起業家が区内の町工場とつながり、連携を模索する事例も生まれています。今後も、ものづくりやスタートアップへの支援を強化しながら、新たな起業家の輩出と企業同士のコラボレーションの創出を目指していく考えをお伝えしました。

5年間の軌跡、そしてこれから

続いて、六郷BASEコミュニティマネージャーの中村が、これまでの5年間を振り返りました。
起業家の皆さんが六郷BASEをどのように利用してきたのか、施設でのさまざまな出会いや活動が、起業家の挑戦や成長にどうつながってきたのかをご紹介。あわせて、これから六郷BASEが目指す姿や今後の展望についてもお話ししています。

六郷BASE マネージャー 中村 祥之

前例のない挑戦、その先にある未来

第一部は、宇宙産業に携わるスタートアップ2社による基調講演です。

株式会社Space Quarters CEO/CTO 大西 正悟 氏
株式会社cosmobloom 代表取締役CEO 福永 桃子 氏

お二人に伺ったのは、事業の概要と、起業して事業を進める中でぶつかった壁、そしてそれをどう乗り越えてきたのか。
宇宙産業は今まさに発展を続けている分野で、既存の枠組みだけでは解決が難しい課題も少なくありません。だからこそ、新たな技術や価値を生み出すスタートアップの挑戦と、「ものづくりのまち」大田区で長年培われてきた高い技術力が、新たな可能性を切り拓く力になっています。

株式会社Space Quarters CEO/CTO 大西 正悟 氏

大西さんは、ガスタービン研究開発、次世代モビリティ開発を経て、株式会社Space Quartersを創業。電子ビーム技術とロボティクスを軸に、宇宙空間で構造物を組み立てる「宇宙建築」という新たな領域に挑んでいます。
印象的だったお話は、宇宙業界で起業をしようと思ったきっかけです。
大西さんが宇宙に携わることを決めたのは、19歳のころ。宇宙を学びたいという思いから、通っていた大学を辞め、東北大学に入り直したそうです。学生時代には仲間とロケットを手作りし、チョコレート菓子を打ち上げるところから挑戦がスタート。その経験を通じて惹かれたのは、宇宙開発そのものだけでなく、そこにある「ロマン」。いつか新しい技術を生み出したいという思いが、その後のキャリアや起業へとつながっていきます。

株式会社cosmobloom 代表取締役CEO 福永 桃子 氏

福永さんは六郷BASEの卒業生。UFOキャッチャーのアーム設計を担当したのち、2023年に株式会社cosmobloomを共同創業しました。 独自の「ゴッサマー構造」技術で、宇宙ゴミ問題の解決や超大型アンテナの開発に取り組んでいます。
福永さんのお話からは、宇宙での挑戦が私たちの普段の暮らしにもつながっていることが伝わってきました。宇宙開発というと遠い世界の話に感じますが、実は、通信をはじめ、日常生活を支える技術とも深く関わっているのです。
通信アンテナの技術を応用した事業や宇宙ゴミ対策に取り組む福永さんは、無我夢中で取り組んできた事業が、皆さんの役に立つものになることがとても楽しみとおっしゃっていました。

「宇宙」という、まだ誰も答えを持たない領域で道を切り拓いてきたお2人。
その言葉は、これから一歩を踏み出そうとする参加者の背中を押すものとなりました。
質疑応答では次々と手が挙がり、「創業初期にどのように仲間を集めたのか」という質問には、お二人とも、人数よりも「誰と一緒に取り組むか」を見極めることが大切だと答えていました。自身の挑戦のヒントを得ようと、熱心に耳を傾ける参加者の姿が印象的でした。

大田区の魅力と、創業支援のリアル

第二部では大田区で創業支援・スタートアップ支援に携わる3名が登壇し、パネルディスカッションを行いました。

• 大田区 産業経済部 産業経済課 産業経済担当 佐瀨 達 係長
• 大田区 産業経済部 産業経済課 産業経済担当 伊藤 直樹 係長
• 公益財団法人大田区産業振興協会 商いサービス部 PiOフロント係 移川 順子 主任

左:佐瀨 係長、中央:伊藤 係長、右:移川 主任

六郷BASEの運営をはじめとする区の創業支援、実証実験の支援やオープンイノベーションの促進、創業者の経営相談など、それぞれの立場から支援の現場で感じていることを語っていただきました。
話題は、創業者一人ひとりに寄り添う支援のあり方や、行政とスタートアップをつなぐうえでの課題、さらに支援を必要とする人に情報を届けることや、公平性を保ちながら企業同士をつなぐ難しさにまで広がりました。
「ものづくり」をはじめとした多様な地域資源を持つ大田区。
地域の強みを生かしながら、地域全体でスタートアップを盛り上げていくことの重要性が語られました。
会場からも次々と質問が寄せられ、担当者の率直な思いを知る機会となりました。

ここでつながる

最後は登壇者も交えた交流会を実施。会場のあちこちで会話の輪が広がり、登壇者や大田区の担当者に直接質問する方や、参加者同士で情報交換をする方など、活発な交流が見られました。
終了時間になっても話が尽きないほどの盛況ぶり。初めて六郷BASEを訪れた方も多く、新たなつながりや出会いが生まれることを予感させる、充実した時間となりました。

締めくくりに、登壇者、六郷BASE入居者・卒業生、六郷BASEスタッフ一同で記念撮影。「六郷」にちなんで、6のポーズで撮影しました。

ともに進む六郷BASE

ご参加いただいた皆さま、ご登壇いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

この5年間、六郷BASEでは多くの起業家が挑戦を重ね、次のステージへと羽ばたいていきました。
そして当日は、初めて六郷BASEに足を運んでくださった方がたくさんいらっしゃいました。 今日の出会いが、皆さんの次の一歩につながることを願っています。
六郷BASEはこれからも、「ものづくりのまち」大田区で挑戦する皆さんに寄り添い、伴走していきます。6年目の六郷BASEも、どうぞよろしくお願いいたします。

六郷BASE スタッフ一同


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